維持会奨学生からのメッセージ ー佐賀県出身

佐賀県出身

この度は慶應義塾維持会奨学金に採用して頂き、心より深く感謝申し上げます。私は、5人兄弟の真ん中で、兄達は就職し働いていますが、弟達はまだ高校や大学に通っています。また、末の弟は生後10か月頃に両手を炊飯器で火傷し、左手の経過は良いのですが、右手は小学6年時に2回目の移植手術を受け、中学の3年間で背が伸びて手も大きくなったため今年度の夏休みに3回目の再手術が決定しました。生後1年も経っていなかったので、生命保険にも入っておらず、医療費についても両親は不安を抱えています。更に、父は定年退職し再雇用で働いてはいるものの、現役時のような収入は得られず、経済面で不安を抱えていました。このような状況の中でしたので、今回採用して頂いたことを両親に伝えましたら、維持会様へ深く感謝しており、負担が軽減することに大変喜んでおりました。私自身も、経済面で厳しい状況の中で本学に進学することを快諾し応援してくれる両親に何か手助けが出来ればと思っていましたので、大変嬉しく、維持会の皆様に感謝しています。
学業に関しましては、これまで、本学での充実した学習環境に加え、尊敬する先生や先輩・同期・後輩に囲まれて、様々な刺激を受けながら幅広い視点で物事を考えて学びを深めることが出来ました。今は4年生であり、学んだことの集大成として、興味がある終末期分野での研究に励んでいます。状態が悪くなるにつれて活動が制限され、他人の支援を多く必要とする終末期の患者さんにとっては、看護師の関わり方によって生活の質が大きく左右されると考えます。そのため、患者さんの主観的な生活の質をどのようにアセスメントし、ケアに繋げて、評価すればよいかについて研究を通して考えを深め、患者さんの望みを最大限に叶えて、患者さんが最善の最期を迎えられる支援が出来るように励みたいです。
最後になりますが、重ねて慶應義塾維持会の皆様には御後援頂きますこと、誠に有り難く、厚くお礼申し上げます。私は、慶應義塾且つ奨学生の一員として恥じぬよう、心が折れそうになる時でも皆様への感謝を胸に、耐えて目標に向けて励んでいきます。そして、将来看護の面から恩返しをし、慶應義塾の更なる絆の深まりと発展に貢献したいと思いますので、今後ともよろしくお願い致します。

佐賀県出身 看護医療学部4年(2021年度)


拝啓 この度は慶應義塾維持会奨学金に採用していただき、誠にありがとうございます。平素よりご支援くださっている維持会員のみなさまに深謝いたします。
思い返せば期待に胸を膨らませつつ、はるばる佐賀県から上京して3年が経ちますが、常に両親の経済的負担が頭から離れない日々を送って参りました。勿論これまでにアルバイトをしたり、日々の生活で節約を心がけたり、私にできることに努めてきたつもりです。しかし、本年度より弟が私立高校に進学することになり、家計負担が増大してしまいました。加えて、私は大学院進学を希望していますが、アルバイトに時間を割きながら試験勉強する苦しさを感じていたところです。こうした状況にあって、慶應義塾維持会奨学金に採用していただき、感謝の念に堪えません。残りの大学生活を大切に過ごしてゆきたいと思います。
そして、維持会員のみなさまのご厚志に報いるためにも、勉学・研究にさらに邁進して参りたいと考えています。私の研究対象は大学・高等教育の歴史です。具体的には1990年代以降のアメリカにおけるリベラル・アーツやリベラル・エデュケイションに関する議論の流れを丁寧にたどり、その思想史を紡ぎあげようと試みています。
ふりかえってみると、1991年は大学設置基準の大綱化以降、日本では大学改革の時代がやってきたと言われています。新しい時代に必要な「よりよい」高等教育のためには改革が必要だ、という大合唱が20年以上も続く一方で、その大きな声にかき消されるように、改革の方向性が見えにくくなってきていると感じている関係者は少なくないはずです。そうした動向に対して遠回りな方略ではありますが、私のアメリカ研究が示唆を与えるものになればと願っています。
大学院進学を見据え、私の探究はつづきます。歩みの遅い塾生ではありますが、この度の感謝の気持ちを忘れずに、一歩一歩進んで参る所存です。

佐賀県出身 文学部4年(2019年度)


この度は、慶應義塾維持会奨学生に採用していただき、心より深く感謝申し上げます。私は5人兄弟で、長男の兄が美術大学へ進み、私まで私立大学への進学を希望したことが両親にとっては想定外だったようですが、望む勉強ができるならと快く入学を祝ってくれ、陰で通帳を眺める姿に何とかしたいと思っていました。次男の兄は宮崎で国立大学ですが、自宅外のため、コンビニの夜勤アルバイトをしていても、地方で時給が低く、仕送りが欠かせないようです。また、三男の弟は全国大会に出場するサッカー部で、県立高校ではありますが、部費や遠征費と出費がありますし、末っ子の弟は乳児期に手を火傷し、昨年末に2回目の皮膚移植手術をして、手術代と入院費用の出費もありました。このような状況の中でしたので、今回、採用していただいたことを両親に伝えましたら、とても維持会へ感謝しており、くれぐれも頂いたお金を無駄にしないよう言い聞かせられました。母はダブルワークをしており、更に日数を増やすつもりのようだったので、少しでも負担を減らせるよう生活費や授業費に充てさせていただきます。
学業に関しましては、慶應義塾での学びが非常に充実していて、周りの人から日々刺激を受けながら、楽しく受講しています。私は老年看護の分野に興味があり、これから高齢者が増加する中で、看護ケアの重要さを大切に思っており、患者さんにとって、闘病する中でもベストな生活を送っていただくためのサポートをしたいと考えています。そのために、これから本学で勉学と実習に励んでいき、知識と技術をしっかりと身につけていく所存です。また、学校生活ではサークル活動にも参加し、大学生のうちにしか出来ないことを数多く体験したり、同級生、先輩を問わず、いろいろな方と知り合って、コミュニケーション力を高めたり、まだまだ視野が狭いので、いろいろな考え方を知り、人間的にも成長できたらと思います。
最後になりますが、重ねて慶應義塾維持会の方々には本当にありがとうございました。私は、慶應義塾の一員としても奨学生としても恥じぬよう、懸命に勉学に励みます。そして、将来、必ず看護の面から本学に貢献し、恩返しをしていきますので、今後もよろしくお願いいたします。

佐賀県出身 看護医療学部1年(2018年度)


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