「福澤基金」と呼ばれる当基金は、慶應義塾創立100年を迎えた直後の1961年、当時の塾長であった高村象平塾長によって設置されました。
慶應義塾の創立者である福澤諭吉は、咸臨丸乗船を志願するなど、海外で研鑽を積むことに積極的でした。その理念に基づき、福澤基金は学術研究の振興、国際化の推進を目的とした事業を行っています。
慶應義塾に所属する教職員・研究者の研究活動を支援します。
2018年度においては、総支援人数:26名 / 総支給額:4036万円 の支援を行いました。
慶應義塾の創設時、福澤諭吉は自らが欧米諸国を見聞した経験を元に、古いしきたりや慣習にとらわれない教育を実践しました。当時、福澤が行った教育の中に、今日の慶應義塾の精神の基礎があります。
創立100年を迎えた直後の1961年、義塾は戦災を受けた施設の復興の途上にあり、施設の充実が喫緊の課題となっていました。しかし当時の高村象平塾長は「学事の振興、学者の育成は義塾百年の計である」との信念から、研究の振興・研究者の育成を優先し、主に寄付金によって「福澤諭吉記念慶應義塾学事振興基金」を設置しました。
後に高村元塾長は、「福澤基金を設置して研究体制を整備したことが塾長として最大の仕事であった」と述べていたそうです。
>Bibliographical Database of Keio Economists 高村 象平