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維持会奨学生インタビュー

2022年度維持会懇話会に参加された維持会奨学生の方々に、学生生活についてお伺いしました。


①維持会奨学生として思うことは?
②一番興味のある授業は?
③今後、学生生活でチャレンジしたいことは?
④卒業後の進路、将来の夢は?

宮城県出身 商学部3年

①私は1年次から3年間連続して、維持会の御支援をいただいている。もちろん奨学金希望者全員が採用されるわけではないし、またその財源も先輩方の御融資のもとで成り立っているので、奨学生として一層身の引き締まる思いである。感謝していることは言うまでもないが、もちろん将来的には塾員の立場として、いま私に対してそうしていただいているように後輩諸君を支援できるように努力していきたい。

②私が1番興味のある授業は、ミクロマーケティングの授業である。これまで日吉にて基礎的な知識を学んできたが、この授業ではそれらの知識を網羅的に使い、より発展的なことを学べるほか、実際に自分でマーケティングリサーチを行うなど、将来的に社会に出て働く際に応用できそうなプロセスを学ぶことができていると実感している。また、商学部がその強みとして掲げるところである「実学」を体現する授業であるとも感じている。

③今後の学生生活で挑戦したいこととして、これまでに増してさまざまな社会経験を積みたいと考えている。これまでテレアポ・家庭教師・塾講師・飲食店・肉体労働系の単発などのような多種多様なアルバイトやインターンをしてきた。そこで、私自身が大学生活の目標として掲げる『積極的に「人」と関わり、多くのことを得る努力をする』ということを体現してきたと考えている。今後もこの姿勢を崩さず、塾内・塾外問わずに積極的に人と関わり、さまざまなことに果敢に挑戦していきたい。

④私は、将来BtoBやBtoCの中間に立って、人と人や、企業と人を繋げられるような職 業に就きたいと考えている。これまでの学生生活では何かのリーダーとして、組織内外問わずに渉外することが多かった。そこでは、お互いの利害を昇華して、納得できる合意に至らせるプロセスが非常に面白いと感じるとともに、自分に向いていることを仕事にも活かしたいと考えていた。しかしながら、まだはっきりとした志望業界や業種を決定できていないので、今後は頼りになる義塾や塾員の皆様のお力を借りながら、就職活動を進めていきたいと考えている。

福島県出身 経済学部3年

①地方から上京して一人暮らしするには、日々の生活を自分ですべてやりくりし、さらに費用もかかるため、アルバイトや家事などにより一層の時間を使うことになります。それが、維持会奨学金をいただくことで、貴重な大学生活を、今しかできないこと、授業に時間を充てられるようになりました。例えば、現在私は、株式会社の運営や長期インターン、サークルや資格勉強、そして就職活動と、余裕ができた時間を有効に使って、本来ならばできなかった体験をたくさん経験することができました。維持会奨学生としては、このことに心より感謝し、より一層、誇りを胸に活躍していこうと決意が固まりました。

②一番興味のある授業は、産業組織論です。競争下にある企業がどのような価格戦略を取るかなどを、数式のモデルを用いてとてもわかりやすく解説してくださいます。食べ放題にしても飲食店が儲かる仕組みや、カルテルが起こることで生まれる社会的損失など、社会的な話題にも切り込み、さらには二郎ラーメンや山頂のワンカップと缶ビールの価格差別など、とてもいつ行っても興味深い話を引き込まれる語り口で話してくださるので、毎回、とても興味を持って授業を受けさせていただいております。

③就職活動がひと段落すれば、来年1年間は、受ける授業の数もかなり少なくなり、時間に余裕が生まれます。そこで、自分自身で収益を生み出す、という経験をしてみたいです。それをもとに何か資産を築きたいというわけではありません。社会人になれば、きっと目の前のやるべきことに追われて、「働く意義」がどこにあるのかを見失ってしまうこともあるかもしれません。だから、社会人0年目として、自分自身で何か強みとなるようなものを身につけ、働くとはどういうことか自分なりにある程度の答えを出しておきたいからです。具体的には、ソフトウェアの開発や、ブログの執筆など、初期費用が高くなく、自分の力で勝負するような仕事をしたいです。

④将来の進路は、まだ明確に定まっているわけではありませんが、将来の夢は、例えば、5年後の同窓会で、地元の友人に、何をしているのかという話になった時に、そんな大きなことをしているのか、おかげで助かっているよと反応してもらえるような、広く人のために役立つ仕事ができることです。就職活動では主にコンサルティングや金融などをみています。企業研究をするとどの会社もとても興味深く、また将来を見据えた取り組みをなさっていて、まだまだ企業研究中ではありますが、自分の強みを活かして、楽しく働きながら、人々の役に立てるような仕事をできればと考えております。

埼玉県出身 医学部3年

①維持会の皆様と維持会を支援してくださっている皆様に対し、給付型奨学金を頂けることに非常に感謝しています。私の家庭は父親と離別して以降、養育費や遺族年金はいただいておらず、経済的に困窮した状態が続いております。現在は母親の収入のみで生計を維持しており、大学の学費はすべて奨学金を利用して支払っています。奨学金に志望した理由は金銭的な困窮によって学費の支払いに不安を抱えているためでしたが、維持会奨学金を頂けることで学費の支払いの目途がたち、より一層勉学に勤しむことができます。今後は持会奨学生であるという自覚を持ち、大学生活を送っていきたいと思います。

②昨年度は基礎医学を中心に学びました。その中でも解剖学、特に心臓の解剖学的な構造について、非常に複雑でありながら全ての構造物に役割がある点に非常に興味を持ちました。このため、心臓や血管系について扱う循環器内科、および心臓血管外科に興味があります。特に心臓血管外科では、ヒトの心臓の構造が複雑であるからこそ様々な疾患が存在します。例えば左心室から大動脈への流出路に存在する大動脈弁が狭まってしまうだけで、失神や呼吸困難に陥ることがあります。これは複雑である心臓の構造物のそれぞれが全身に血液を送り出すという心臓の役割を果たす上で重要であることを示しています。それぞれの構造物に異常が生じた時に体にどのような異常が出るかを知ることにより、構造物の役割により詳しく知ることができると考えています。

③医学部のカリキュラムの中で自主学習という研究室の一員として研究活動を行う科目について、私は心臓の発生過程における先天異常を研究する小児外科を選択しました。この研究活動の中で、私が将来フィジシャンサイエンティストになるために必要なことを学べると感じているため、自主学習に力をいれていきます。自主学習での研究のテーマである大血管転移は実際にその病気で苦しんでいる患者さんがいらっしゃって、その病態を解明し治療につなげることができますが、これはまさにフィジシャンサイエンティストとしてあるべき姿だと思っています。特に小児の発生異常は生活習慣に影響されないため、病態の解明が直接治療に結びつくことが多く、患者さんに迅速に基礎研究の成果を届けられると考えています。

④将来は医師として働きたいです。特に、慶應義塾大学の医学部の教育が目指す医師像であるフィジシャンサイエンティストを目指しています。フィジシャンサイエンティストは研究と臨床の双方を行う人材のことです。私の具体的な将来像としては、臨床に軸足を置きつつ研究で得られる最新の知識や技術を臨床に生かしていき、研究と臨床の橋渡しをする医師を目指しています。臨床で出会った未だ病態が解明されていない病気を持つ患者さんを治療するために研究をするという姿勢で、有効な治療法がなく苦しんでいる目の前の患者さんと向き合っていきたいと思います。

神奈川県出身 文学部3年

①維持会奨学生に採用してくださったことを改めて感謝申し上げます。維持会奨学生としての意識として、大切にしていることは大きく2つあります。第1に、自我作古の精神です。慶應義塾での学びの継続を支えてくださった維持会の皆様への誓いとして、慶應義塾で学んだからこそ得た学びを活かし、さらに発展させた新規性の高い研究を成し遂げます。第2に、社中協力の精神です。今後も学術系サークルの代表として、OB・OG方や部員との年代・学年を超えた交流を深め、より多角的な視点で活動を発展させていきたいです。このように、研究やサークル活動を通して、他者に新しい価値を提供することを常に忘れずに今後の大学生活を送ります。

②現在私が最も興味を持って参加している授業はフランス語学です。私は英米文学専攻に所属し、英語学を専門に学んでいますが、その履修構成のなかであえてフランス語学という他言語の言語学を取り入れることで、英語学では気づかなかったような新たな言語学へのアプローチが見えてきました。そうした予期せぬ気づきの集積こそが、英語学を中心テーマに据えた研究をより洗練されたものにしてくれるという発見は、今年度の学びの中でも非常に有意義であったと思います。この経験から、これからも自分の専門性を高めることだけでなく、その専門領域とは一見少し離れた分野へと目を向けることを大切にしていきたいです。

③私がチャレンジしたいことは、英語による意見発信の面白さをより多くの人に伝えることです。私は大学入学時、海外経験や英語を話す経験が皆無だった故に、英会話自体に抵抗がありました。しかし、英語ディスカッションサークルに積極的に参加することで、英語で意見を共有することの楽しさを学びました。その魅力を広く伝えたいという想いから、現代表として、誰もが参加しやすい環境づくりに徹しております。例えば、英語で詰まっても、適した英語表現を皆で考えるような互いに学び合える時間を作りました。結果、部員数は去年の二倍になり、英会話初心者から帰国子女まで多様な学生が約40名在籍するサークルに成長させることができました。今後も、楽しく英語を発信できる環境を広めていきたいです。

④私は、多様なコミュニケーションを通して潜在的な課題を多角的に分析し、新規性の高いサービスや商品を提供できるような存在になりたいです。その背景にはサークル運営の経験があります。活動参加者数が低迷して部存続の危機に陥った際、部員との交流を深めることで課題を特定し、着実に問題解決をすることでその状況を乗り越えました。こうした経験から、問題解決に向けて粘り強くヒアリングと分析をすることの重要性とコミュニケーションを通して相手のニーズを読み取ることの意義を学びました。今後、この学びを軸として、業界研究を深め、より具体的な進路を見出していきたいです。

神奈川県出身 法学部3年

①今年度、伝統のある維持会奨学金の奨学生に選んでいただいたことを、大変光栄に思います。私は現在、勉強時間を確保するため、アルバイトを行っておりません。しかし、法律学習に用いる参考書や、法科大学院への進学には、多くの費用がかかります。私の家庭は、両親共に病気を患っており、経済面で進路選択に不安を抱えていたのですが、今回、奨学生に選んでいただいたことで、法曹という自分の選んだ進路に自信を持つことができるようになりました。多くの支援者の方のおかげで学業に専念出来ているのだということを忘れずに、今後の学校生活を過ごしてまいります。

②今一番興味のある授業は、家族法です。今まであまり触れてこなかった分野ですが、私たちの生活にもっとも直接的に関係する法分野だからです。家族法は、親族法と相続法に大別され、前者は婚姻や親子関係について、後者はその名の通り、法定相続分を中心として学習します。これらは、法曹を目指しているわけではない方や、他学部の方にとっても、面白いと感じるとともに、日常生活を送る上で知っていると役立つ、むしろ常識として備えておくべき知識なのではないかと感じます。学部では、受験知識に固執することなく、実生活で活かせる幅広い知識を身につけたいと考えている私にとって、この家族法の授業はとてもお気に入りの授業です。

③あと半年の間にチャレンジしたいのは、学部生活の集大成としての論文の執筆です。本学に入学し法律学の勉強を始めてから2年と半年が過ぎ、初学者からここまで私なりに学習を進めてまいりました。もちろん、法律学は、一生かけても理解し尽くすことなどできないものであり、その一部でさえ学部生が語ることなど烏滸がましいことは重々承知しております。しかしながら、私なりに少しでも理解が進んだことは間違いないと自負しております。それと同時に、大学院進学前の今、自分自身の思考を整理し、それを論文という形で表現してみたいと感じました。現在、学生論文集「法律学研究」への投稿を目指して、鹿野菜穂子教授のご指導の下、執筆の準備を進めております。

④将来は、社会正義のために奮闘する裁判官になりたいと考えております。法律と自己の良心に従い、公平中立な立場で当事者の紛争を解決するという裁判官という職業は、責任が重い分、やりがいがあるのではないかと感じたからです。幼い頃から正義感が強いと言われることが多く、曲がったことが大嫌いだったので、段々と法曹のなかでも特に裁判官に魅力を感じるようになりました。今年度3月に法曹コースにより本学法学部を早期卒業し、来年度から本学大学院法務研究科(法科大学院)に進学する予定です。現在は、再来年7月の司法試験に向けた勉強に励んでいます。

京都府出身 法学部3年

①まず、維持会員の方々に感謝申し上げたいです。私たち学生の可能性に期待し、支援してくださるおかげで、今後も学生生活を継続できることに心から感謝しておりますし、非常に誇らしく思います。そして、今後は維持会奨学生であるという自覚を常に持って行動したいと思います。学業はもちろんのこと、課外活動や日常の所作や発言においても、維持会に支援していただいている事実を常に意識し、その事実に恥じない言動を心がけていきたいです。そして、恩返しとして実りある学生生活を全うするだけでなく、将来的に社会貢献を行えるように自己研鑽に努める所存です。

②どの講義も非常に興味深いですが、私が特に関心を抱いているのは現代南アジア論という講義です。この講義では、インドをはじめとする南アジア地域の社会や政治について学びます。南アジア地域は世界で最も貧困率の高い地域の一つとして知られています。私は貧困問題に関心を持っているため、宗教や文化、階級制度といった様々な要因が貧困問題を形成していることを講義を通じて学ぶことができます。他にも興味深い講義が多いので、秋学期でも自らの研究に活かせるような講義を学修することで、自身の学びをさらに高度化・体系化させていきたいと考えています。

③より高いレベルでの文武両道の実現に挑戦したいです。まず、卒業までに研究会での活動を通じて形のある成果を残したいと考えています。私は粕谷裕子ゼミに所属し、比較政治学を専門に学びを深めております。今後、貧困問題をテーマに据え、その原因について多角的視点からの研究に挑戦していきます。様々な先行研究のリサーチや他のゼミ生との議論を通じて、学術的価値の高い論文を書き上げていきたいです。また、スポーツにも積極的にチャレンジしたいと考えています。私は現在、體育會アメリカンフットボール部に所属しており、日々練習やトレーニングに励んでおります。チームの目標である学生日本一の座を掴み取れるように、残された2年間で自己研鑽とチーム改革に挑戦していきます。文武両道を高いレベルで実現することで塾生の模範となれるように鋭意努力していく所存です。

④将来は、世界の貧困問題を解決したいと考えています。幸運にも学びの機会を得ることができた者として、学びを得られない人々を一人でも多く救いたいからです。そのために、大学での講義や研究を通して得た学びを現実社会に反映していきたいと考えております。まだ具体的な進路は確定していませんが、どのような進路を選択するにしても、このビジョンは卒業後も一貫して持ち続けたいと考えます。

大阪府出身 環境情報学部4年

①現在のアルバイトに多くの時間を取られず、学業に存分に取り組める生活が維持会の皆様の援助のおかげであるということに感謝の気持ちでいっぱいです。
4年生になり、授業数は少なくなりましたが、卒業研究のために論文を読んだり、プログラムを実装したりすることが多くなりました。予想していた以上に、これらのことに十分に取り組みために必要な時間が多く、アルバイトに時間が取られないことが、大変ありがたいです。維持会奨学生として、恥ずかしくない卒業研究を行いたいと思います。
維持会の皆様への感謝を忘れずに残りの学生生活の1日1日を大切に過ごしていきたいと思います。

②一番興味のある授業は、データベースシステムに関する授業です。私は現在4年生であり、卒業研究としてデータベースの高性能化について研究しています。デバイスや計算機の発展に伴い、人類が扱うデータの規模・多様性は増加の一途を辿っています。今日、このようなビッグデータを管理するために、多種多様なデータシステムが研究開発されています。AI技術やブロックチェーン技術などにおいても、データベースシステムは非常に重要な基盤技術です。このような、社会で重要な役割を果たすデータベースシステムの研究に取り組むことは、非常に楽しく熱心に取り組んでいます。

③今後の学生生活で頑張りたいことは、卒業研究とドイツ語学習です。
卒業研究については、真摯に研究に取り組み、妥協のない、自分自身がこれまで4年間の慶應義塾での学びの成果として納得することのできる卒業論文を仕上げたいです。また、社会にインパクトを与えることのできる研究成果を出したいを考えています。
ドイツ語学習については、ドイツ語語学試験を受験したいと考えています。ドイツ語の学習は大学1年生の頃より継続しています。卒業時には、日常会話を問題なくドイツ語で行え、身近な事柄については詳細な話もドイツ語で行えるようになりたいです。

④卒業後は、大学院へと進学します。現在、卒業研究として行なっているデータベースシステムに関する研究を大学院でも継続したいと考えています。私が研究しているのは、ロボットのセンサデータなどといった、実空間情報管理に資する分散リアルタイムデータベースシステムです。この研究が成功した暁には、自律移動ロボットなどのリアルタイムデータシステムを連携制御するための堅牢なデータ基盤が実現されます。この基盤技術は、自動運転車にも原理的には適用可能です。研究を成功させ、発展しつつある自動運転システムの安定化・高性能化・堅牢化に寄与したいです。

兵庫県出身 理工学部4年

①慶應義塾維持会奨学金奨学生に採用していただき、誠に光栄に思っております。私は慶應義塾大学唯一の自治寮である「日吉寄宿舎」で暮らしています。入寮して間もない大学一年生の頃、関西から上京してきたばかりで右も左も分からなかった私に、大学生活の全てを教えてくれたのは寄宿舎の上級生でした。中でも、同部屋でお世話になった当時四年生の関西出身の先輩は、維持会奨学生でした。その先輩は、慶應義塾維持会奨学金が慶應義塾の塾員と篤志家の方々からの御支援による伝統ある奨学金であるということ、それはまさに慶應義塾の深いつながり、社中協力の精神を表章するものであるということ、を教えてくださいました。維持会奨学生に採用していただいた今、その深いつながりを心から実感しております。

②一番興味のある授業は「宇宙電波天文学」です。私は宇宙に興味があり、研究室では、宇宙がどのようにして誕生し、どのような進化を遂げ、これからどのようになるのか、について研究したいと考えています。それを知る手がかりの一つとして、電波天文学があります。「宇宙電波天文学」の授業では、電波を用いて宇宙を観測するために必要な輻射輸送理論や電磁波の放射機構といった物理理論や、実際に用いられている電波観測装置の仕組みなどを学んでいます。これらは今後の研究にダイレクトに活きる内容ばかりであるので、一つ残らず習得できるように心がけています。また、これらの知識を駆使することで、宇宙からの電波信号を元に宇宙進化の描像を解き明かすことができる、ということに非常に大きな知的好奇心を抱いています。

③今後の学生生活では、語学と研究にチャレンジしたいです。語学は、研究活動を行なっていく上での前提となるものなので、着実に学んでいきたいです。私は将来、宇宙分野の研究が盛んな欧米でも研究活動を行いたいと考えているので、今のうちからTOEFLやTOEIC高スコア取得に向けて準備していきたいと考えています。
 また、四年生になり研究が少しずつ始まっておりますが、こちらは毎日が「チャレンジ」と言っても過言ではありません。誰も研究したことがないテーマについて研究するため、毎日が試行錯誤の繰り返しです。これらは容易なことではなく、頭を悩ませることも多いですが、この宇宙に溢れる未知なる問題を解決するため、そして人類の知の拡大に貢献するため、毎日ひたむきに研究にチャレンジして参りたい所存でございます。

④私は将来、慶應義塾大学大学院理工学研究科基礎理工学専攻物理学専修の修士課程および博士課程にて観測的な宇宙研究を行いたいと考えています。具体的には、初期宇宙、宇宙の進化、ダークエネルギーの正体といった、未だ謎の多い対象について研究し、その解明に貢献したいです。特にダークエネルギーの正体については、現在行なっている卒業研究によって、その解明に迫ることができることが期待されています。今後の研究によって、ダークエネルギーの性質を把握し、その正体を解明することが私の将来の夢です。大学院を修了した後は、大学または企業の研究機関に所属し、可能であれば引き続き宇宙の研究を続けたいと思っています。

奈良県出身 理工学部4年

①維持会の皆様の多大で惜しみないご支援のおかげで多くの時間を勉学に充てることができ、私は今現在、非常に充実した学生生活を送ることができています。まず何より維持会の皆様への感謝の気持ちをお伝えしたいです。皆様の温かいご支援に心より御礼申し上げます。私は皆様のご支援にふさわしい学生像を目指し、よりいっそう誠心誠意学問に取り組み、将来社会の役に立つことで、維持会の皆様から受けたご恩をお返しできたらと考えております。経済的に苦しいときに支援してもらえるということがどれほどの意味を持つのか心に刻み、そして自分が経済的により安定し、社会的地位を確立した暁には、自分もまた同じような境遇の学生に手を差し伸べられるような人間になりたいと思っています。

②私は今現在大学4年生ですので、授業を受けて何かを学ぶというよりどちらかといえば研究がメインとなっております。私は統計学を主に学んでおり、その中でも情報幾何という、確率分布を幾何的に捉えることができる分野に非常に興味をもっています。近年はITの発展に伴い、人類は大量のデータを取り扱うことができるようになってきました。そういった状況において、得られた情報を適切に解析し有用な情報を効率的に取り出す手法の必要性が今まで以上に高まっています。情報幾何は比較的歴史の浅い学問分野であり、まだまだ応用の可能性を秘めているといえます。私は情報幾何により、今までとは異なった角度からデータを捉えることで、新たな統計の手法を生み出せる可能性があるのではないかと考えています。

③私は博士課程を修了し研究者になりたいと考えております。世界を牽引する研究者として実績を残すためには異なる文化圏で育った人、さまざまなバックグラウンドを抱えた人など多種多様な人たちといかに良い協力関係を築くことができるかが重要になってくると思います。そのためには、専門的な知識のみならず、その人の人間性そのものが大切だと考えています。学生生活においては、専門分野の理解を深め研究していくことはもちろんですが、幅広く本を読み、いろいろな人と積極的に関わっていくことで、専門分野にとどまらず深い教養を備えた魅力的な人間になりたいと考えています。

④私は博士課程を修了した後は、統計学の研究者として社会に貢献することができればと考えております。大学入学時点から研究者として生きていこうと考えており、当初は数学を専門的に研究したいと考えていました。大学3年生で統計学の授業をいくつか履修し、統計学の学問としての面白さや現代の情報社会における統計学の重要性などに触れ、将来は統計学を専門的に研究し、データが溢れた現代社会においてデータを適切に扱う解析手法を理論的に生み出すことで社会に貢献したいと考えるようになりました。また私は人に物事を教えることに大きな魅力を感じており、将来的には自分の知識をこれからの世界を担っていく若い世代に授けることによっても社会に貢献したいと考えています。

徳島県出身 総合政策学部1年

①維持会奨学生に選んでいただき、心から感謝しております。学問に打ち込むチャンスをいただいたのだと捉え、一分一秒を無駄にしないという強い意思を持って生活しております。維持会の皆様のご期待に少しでも応えるため、これからも努力を継続していきます。維持会奨学生の名に恥じぬよう、勉学だけでなく人間的にも模範となれるよう心がけています。正しい生活習慣はもちろん、言葉遣いやマナーに細心の注意を払っていこうと思います。いただいたご恩を決して忘れず、将来は次世代に支援したいと思っております。

②私が最も興味のある授業は研究会です。村井合同研究会という情報系の研究会で、ブロックチェーンという技術を学んでいます。主に輪読や討論会、ハンズオンに取り組んでいます。予備知識もなく一年生から研究会に所属して大変なことも多いですが、学びに溢れていて毎日が充実しております。所属した当初は何も分かりませんでしたが、コンピュータサイエンスの基礎から学び、今では少しずつではありますが、ブロックチェーンやその周辺技術について理解できてきていると実感しています。これからも精進していこうと思います。

③研究会で学んでいるブロックチェーンの知識を活かして、在学中に起業したいと考えています。そして、起業するからには在学中であっても自分が満足できるレベルの結果を出す、これが私にとってのチャレンジです。決して簡単なことではありませんが、最大限の力を尽くしたいと考えています。そのためにも研究会をはじめ、コンピュータサイエンス関連の授業により一層、真剣に取り組もうと思っています。また勉学だけでなく、経営者として人間的な魅力も必要だと思うので、少しでも興味を持ったものには挑戦する姿勢を忘れないでおこうと思います。

④先ほど述べた通り、起業をしたいと思っています。私の起業がうまく行くのが夢ですが、それだけではありません。日本に起業が成功しやすい環境を構築することが、もう一つの夢です。優秀な日本の起業家たちが米中に、圧倒的な差をつけられ、世界規模で大きなインパクトを残せていないことが悔しくて悔しくて仕方がないからです。このままでは、日本の起業志望者は増えず、新産業の創出も困難になると考えています。そのためにすることは色々ありますが、今は起業家養成学校の運営に携わっています。将来的に、もっと大きな貢献をするため、まずは自分の起業を成功させたいです。

宮崎県出身 薬学部1年

①薬学部は必修科目が多く、中にはとても難しく感じる科目もありますが、維持会奨学生として、私の学生生活を支えてくださっている皆様に感謝しながら、すべての講義に貪欲にくらいついていこうと思っております。具体的には、難しく感じる科目を中心に予習復習を怠らないこと、どの科目も興味を持って主体的に受けること、疑問が残る点は友達と議論しあい、それでも解決しないときは先生に質問させていただくなどして自分の中で一から正解にたどり着けるようプロセスを理解することの3点を特に意識しながら、授業に臨んでおります。また、所属している銀泳会では、大会で自分の自己ベストをどんどん更新できるよう、部活に所属できていることの喜びをかみしめながら平日の朝練、土曜日の夜練をしっかりこなしていきます。

②私が最も興味を持っている授業は、「薬学研究のためのコミュニケーションスキル」です。4月から薬学専門の内容・用語をすべて英語で教えていただいており、毎週授業がとても楽しみです。春学期の先生の講義内容は生物寄りで、生物を高校で履修していなかった私は、人一倍予習・復習に時間がかかりましたが、予習の段階でわからなかったところが先生の説明を受けて理解できた時や、授業内小テストで満足いく点数が取れた時はとても嬉しく、90分間の授業は毎回本当にあっという間でした。今は接頭語・接尾語を意識しながら薬学の専門用語を学んでいます。聞いたことのない単語ばかりですが、将来のためにも、今のうちに習った用語は全て自分のものにしたいです。

③今後の学生生活の中で、私はもっとたくさんの人と知り合い、仲良くなり、自分の視野を広げていきたいと考えております。多くの学部学科からなる総合大学で、全国各地ならぬ世界各国から、多様なバックグラウンドを持った学生が集まる慶應義塾大学だからこそ、たくさんの友達と話を交わすことで得られるものは非常に大きいと思うからです。私は将来1人でも多くの患者さんの症状を軽減したり病気を治したりできるような薬の開発に関わる研究をしたいと考えておりますが、まだ具体的な研究対象が明確になっていないので、様々な学部の様々なバックグラウンドをもつ友人をたくさんつくり、私とは異なる彼らのものの見方・考え方を聞いたりしながら、自分なりにこれだと思える研究対象を探していきます。

④私の将来の夢は創薬研究により患者様の治療を促進することです。具体的な研究対象や働き方はまだ決めかねておりますが、研究者を志す以上、大学卒業後に大学院へ進学することは決めています。以前薬科学概論という講義で、「日本以外でも研究をしたいなら博士は必要最低条件である」というお話を伺い、さらに早期体験学習という講義で、教授や企業・公的機関で研究なさっている研究者の方々がみな数年間海外でポスドクをしていたということを知り、私もぜひポスドクまで経験して自分の研究に打ち込みたいと思うようになりました。国外での研究生活にも挑戦することで固定観念にとらわれない自由な研究ができるようになると思うので、ポスドクからか大学院からかは決めかねておりますが海外にも目を向けています。

沖縄県出身 商学部2年

①全ての人に均等にチャンスがあること、そしてその状況を作ってくださる方々がいらっしゃることが、私たち学生にとってどれほど希望であり幸せなことであるか改めて感じ考えることができました。環境によって人は育ちますが、このような恵まれた環境で勉学に励み学生生活を送ることができている私はさらに成長し社会に還元できるような人材になるため一層邁進して参ります。日本全国の若者が、金銭的な問題で自身の夢や人生を諦めることの無い社会の基盤がさらに整っていくことを願い、また将来それに貢献できる人材になりたいと強く思います。

②経営学(組織と戦略)が現在一番興味のある授業です。現在アナザー・ジャパンプロジェクトにおいて店舗経営を行う中で、経営することや目的のために組織を適切に構成することの難しさを日々感じています。またサークル活動やアルバイトなどでも組織を効率的に適切に動かすことの重要性を感じています。店舗経営を実際に行ったうえで企業行動の分析のための基本的な知識の習得はとても興味深いものです。加えて、企業の組織デザインに限らず社会に無数に存在する組織のデザインに応用し学んでいきたいと考えています。

③現在行っているアナザー・ジャパンプロジェクトでの黒字化のための施策にチャレンジして参りたいと考えております。また今プロジェクト継続のために一期生としてプロジェクト再設計に取り組み、地方創生と学生経営が行えるプラットフォーム整備に努めてまいりたいと思います。今プロジェクト終了後は個人で、地元沖縄への学生としてのアプローチにチャレンジしたいと考えております。各地域でその地域のためにチャレンジされている方々と繋がり、学生であるからこそできる事を模索し実践してまいります。

④大学卒業後は地域の課題に取り組む企業に就職し、沖縄県外で得た知識や学んだことを活かして、沖縄県の資源を生かした経済成長に貢献できるような人材に成長したいです。沖縄が元々持っている特有の能力や資源、文化を沖縄の経済問題解決の種とし、沖縄県独自の経済成長を確立することが私の夢であり、現在取り組んでいるアナザー・ジャパンの経営はその夢に自身が近づく一歩となっています。

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