維持会奨学生からのメッセージ ー埼玉県出身

埼玉県出身

この度は、慶應義塾維持会奨学金の奨学生として採用してくださり、誠にありがとうございます。維持会を支えてくださっている全ての皆様に、この場をお借りして心より御礼申し上げます。
2019年に父が病で急逝してから、私の家庭は母子家庭で、奨学金の支援なくしては医学部の学費を賄うのは困難な状況です。また、母は1年ごとの契約社員として働いていて不安定な雇用なので、学費と将来に対して不安を感じていました。しかし、一昨年、前年度に引き続き今年度も慶應義塾維持会の奨学生として採用していただいたことで、不安が軽減されました。地方出身者優先の中、埼玉県の高校出身にも関わらず推薦してくださった維持会の皆様に家族共々感謝申し上げます。このご支援を有効に活用できるよう、今後も一層精進していきたいと思います。
私の将来の目標は、患者に寄り添える医師になることです。病気の診断だけでなく、コミュニケーションを通して患者の心情・状況を把握し、それに合った治療ができるような医師になりたいと考えています。それにより、患者が病院に通いやすく、病気の早期発見ができる環境作りに貢献したいです。現時点では、講義の内容が非常に興味深いと感じた循環器系の臨床医になりたいと考えています。そして、臨床医として経験を積んだ後、医系技官となり、より良い医療制度を確立することも目標の一つです。具体的には、医療制度を整えることで生活習慣病や・難病に苦しむ人々を減らすことや、介護制度・保険制度を変えて少子高齢化に適した社会作りに貢献すること、国際的な公衆衛生に貢献することなど、様々なことに興味があります。このような将来の目標を達成するため、5年次の臨床実習では海外の病院で学びたいと考えています。海外の医療事情や文化に触れ、他国の医療従事者とコミュニケーションを取ることで自身の視野を広げていきたいと思います。しかし、それに参加するためにはTOEFLで高得点を取る必要があるので、現在は学校の講義・部活動・アルバイトと両立しながら英語の勉強を少しずつ進めています。また、AIと医療の関係に興味があり、今年から拡張知能の研究室に所属することとなりました。将来はAIが医療に応用され、医療のあり方は少しずつ変わっていくと思うので、実際にプログラムについて学び、将来に活かせればと思っています。このように学業及び自分の興味のあることに打ち込めるのは、御支援してくださる皆様のおかげだということを心に留めながら、自身の掲げる目標を形に出来るようにこれからも邁進していく気持ちです。
最後になりますが、慶應義塾維持会の奨学生に採用していただきましたことに改めてお礼を申し上げますとともに、慶應義塾維持会の益々のご発展と皆様のご多幸をお祈り申し上げます。

埼玉県出身 医学部3年(2024年度)


この度は、慶應義塾維持会のご支援をいただき、誠に感謝しております。私は医学部で学ぶ5年生です。
私の家庭は母子家庭で生計は母親の収入で維持しております。家計から私の大学の学費を支払うことは難しく、このため現在、学費は全額奨学金の貸与および給付金で支払っています。奨学金は学費の支払いの不足分に充てる予定です。今回のご支援のお陰で学費の支払いへの不安が和らぎ、より一層勉学に励むことができます。
将来は医師、特にフィジシャンサイエンティストを目指しています。具体的には臨床に軸足を置きつつ、研究で得られる最新の知識や技術を臨床に生かしていき、研究と臨床の橋渡しをする、つまり臨床と研究の双方を行う医師を目指しています。この目標に向けて現在取り組んでいることとして、勉学、アルバイト、研究、部活動があります。
勉学について、大学在学中には医学をあらゆる側面から学び、得た知識を自身の臨床や先端医療への応用、医学研究に生かすことを目標としています。医学には代謝や遺伝といった非常にミクロな側面や解剖学に代表されるマクロな側面が存在するとともに、実臨床で得られるデータや画像検査技術といった側面もあります。このようなあらゆる側面から医学を学び、医学全体を理解できるよう努めています。
アルバイトについて、カフェでのアルバイトとインターンをしています。臨床医に最も求められることは患者さんに寄り添うことだと考えていますが、この能力を養うために接客業でのアルバイトが生かされていると感じています。一方で医学研究を臨床応用することの事例を体験するために、iPS細胞を用いた不妊治療に取り組むベンチャー企業でインターンをしています。基礎と臨床の距離が近づく瞬間を体験できているとともに、ビジネスマナーを学ぶ機会を得ています。
研究について、医額の基礎研究を自分で行い臨床応用につなげるという目的で、自分自身でも研究を行っています。研究内容としては心臓の発生異常の研究をしており、特に代謝物に着目したマウスを使った実験をしています。
部活動について、私は現在医学部体育会三四会軟式庭球部に所属しています。
ご支援をきっかけに、これらの活動に一層励んでいこうと身が引き締まる思いです。
最後に、ご支援くださった慶應義塾維持会の皆様に心よりお礼申し上げます。

埼玉県出身 医学部5年(2024年度)


この度は、昨年度に引き続き慶應義塾維持会奨学金の奨学生として採用していただきまして、誠にありがとうございます。私はまちづくりや観光に関心があり、大学1年次より研究会に所属し研究を行なっていますが、分野の特性上、どうしても様々な地域に行かざるを得ず、費用面が悩みの種でした。しかし、昨年度ご支援していただいたことにより、金銭面での心配をすることなく学ぶことができました。そのような中で本年度も採用していただけたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
私の家庭は、母が病気で働くことができないため、父の収入のみで生計を立てています。また、私も現在原因不明の持病を抱えており慶應義塾大学病院に通院しながら大学生活を送っています。さらに、持病の関係で疲れが体調に直結するため、往復に5時間以上かかる実家に住みながら通学することが厳しく、一人暮らしをしています。現在は、アルバイトをすることで生活費の一部と研究会の出張費を捻出しているものの、体調の関係でいつ働けなくなってもおかしくない状況のため、常に金銭面での不安は残っています。しかし、今年も維持会奨学生に選んでいただき、将来に対する不安がかなり軽減されました。心より感謝申し上げます。
私は、大学1年次より、地域活動に反映できるようにするにはどのようにまちづくりや観光分野のデータを収集・分析すれば良いのかという研究を行なっています。
大学2年次の途中までは、自治体と一緒に教育委員会のふるさと教育に関する取組みを対象に現状の施策の効果測定および結果を元にした施策の改善に向けた手法の研究を行なっていました。しかし、測定事項に地域の小中学生の郷土愛を入れてしまったため、地域の大人にとっては結果がイメージしづらく、共同研究が頓挫してしまいました。この経験から、私は、効果測定項目は地域の方が実際に使っているものでなければ客観的な評価を取り入れても、その評価を元にした取組み改善には繋がらないと考えました。この反省をもとに現在は、地域の方が実際に使っているかつ比較的安易に効果測定が可能なサイネージを用いて、地域づくり分野の効果測定と評価を元に当初の目的に近づけるような施策を組むことはできるのかについての研究を続けています。今後は卒業までにこの研究を成功させ、学会で発表することで他の地域にも広められるようにするという目標に向けて日々努力して参ります。

埼玉県出身 総合政策学部3年(2024年度)