維持会奨学生からのメッセージ ー奈良県出身

奈良県出身

この度は、奨学金のご支援をいただき、誠にありがとうございます。私は将来、家具デザイナー兼家具職人になって、自分の家具工房を持ちたいと考えております。大阪と奈良を隔てる葛城山や金剛山といった大きな山々の麓で育ったため、小さい頃から自然に触れることが当たり前で、それらがいつでも周りにある生活が好きでした。好奇心を抑えられず大学入学までに林野庁が定めた日本の代表的な巨樹“森の巨人たち百選”を巡るなどしましたが、大学入学後に本格的な家具製作に着手しました。そこから家具職人への思いを強くしていき、現在私は家具に携わる身として「味わえる家具」を目指しております。家具を、単に消費されていく生活用品として認識している人も少なくありませんが、私は、いつも身近にあるからこそ愛着を持って極力長い間使ってもらいたいと思いますし、そのためには、最適な素材を最適な加工によって「いい家具」へと作り込む必要があると考えております。木の色や形状の経年変化は一つとして同じものはなく、唯一無二の魅力を持ちます。「味わえる家具」というコンセプトには、こうしたハード面に関することの他に、椅子を使って人にどういった影響を及ぼすことができるかといったソフト面からの視点があります。どんな家具をどんな場所にどのように配置するかで、その家具が持つ意味や価値が変わってくるのです。
大学や研究所では、味わえる家具を作ることを目的に、ものづくりの技術的なスキルをさらに身につけていく所存です。一方で、家具と人とのつながりを考えるために、コミュニティについての学びを進め、勉強中のインテリアコーディネーターの資格取得を目指しています。また、大学の研究会においては企業と共同で行うプロジェクトにも参加し、これからはより社会と地続きの活動をしたいと考えております。これらの活動を続けるのに、私と家族の経済力では不十分でした。奨学生としてご採用いただいたおかげで大学での学業や課外活動を通して自分の進むべき道を歩むことができます。奨学生として恥じぬよう、限られた学生生活を全力で全うし、社会に出ても立派に自分の意志を貫き通す所存です。最後になりましたが、ご支援をくださった慶應義塾維持会の方々に心よりお礼申し上げます。

奈良県出身 総合政策学部3年(2022年度)


一昨年と昨年に引き続き、今年度も慶應義塾維持会奨学金に採用いただきまして誠にありがとうございます。本来であれば学業とは直接関係のないアルバイトなどをすることにより生活費を稼がないと満足に生活できないところを、皆様の寛大なご支援のおかげで私は大学生活の多くの時間を勉学に充てることができております。大学生活を通して比較的良い成績を収められているのも、また自由な時間を使い専門分野を深く学ぶことができているのも、ひとえに慶應義塾維持会の皆様が経済的にご支援くださっているおかげです。改めまして、心より深く御礼申し上げます。
私は将来的には統計学の研究者を目指しており、統計の理論、手法をより深めることで、人類に貢献したいと考えております。近年、IT分野が爆発的に発展するに伴い、私たちが日々扱う情報量も数十年前とは比べ物にならないほど多くなっています。機械学習やビッグデータ解析といった非常に大きなサイズのデータを扱う統計手法は最近になってよく耳にするようになったものの、私たちはまだまだデータを上手く活用できているとは言い難い状況で、私はデータ解析の手法をよりいっそう洗練させることが可能だと考えています。科学技術の非常に速い速度での発展とSNSなどインターネットを介したグローバリズムの影響で、これから人類が直面するさまざまな問題はより規模が大きく人類の存亡に関わるようなものになると考えられます。そのようなとき、あらゆる分野の専門家が文化や国籍の垣根を超えて協力する必要がありますが、私は不確実性を扱うことのできる唯一の学問である統計学の専門家として協力できればと思っております。
 皆様にご支援いただいているというご恩をひとときも忘れることなく、今後も誠心誠意、勉学に取り組んでいきたいと考えております。慶應義塾維持会の皆様の寛大なご支援に心より感謝申し上げます。誠にありがとうございます。

奈良県出身 理工学部4年(2022年度)


この度は慶應義塾維持会奨学生として採用していただき誠にありがとうございます。
私は大学に通うためにこの春から地元の奈良県を出て初めての関東で下宿生活を送っています。しかしそのためには学費に加えて家賃や光熱費といった諸費用を支払う必要があります。私は両親に家賃や光熱費を支払ってもらっているため出来るだけ学費を自分で払えるように、学生生活の中で多くの時間をアルバイトに充てようと考えていました。しかしそのせいで学業と私の心の拠り所である競技かるたに充てる時間が少なくなることを危惧していました。こうした中、奨学生として採用いただいたことによって、過度なアルバイト生活ではなく充実した大学生活が送れるようになったため貴会の皆様には大変感謝しております。
大学に入学してから2か月が経った今はまだほとんどの授業がオンラインです。英語や中国語といった語学の勉強はオンラインではどうしても発音面などで難しいところがあります。それでも将来、海外に私の大好きな日本の伝統文化である競技かるたを広めるための勉強だと思って、対面授業が始まるまでになるべく貯金を作ろうと日々勉強に励んでいます。
また勉学と同時に競技かるたの練習も大学生のうちに大学ナンバーワンになり、そして最終的には日本ナンバーワンになるという目標を掲げながら日々行っています。しかし大学生になって勉学や競技かるたに触れる時間が多くなるに伴って、両面でどうしてもうまくいかないことが増えてきました。時には自分にはできないのではないかと思ってしまうこともあります。それでもそういう時は福沢諭吉先生の“努力は天命さえも変える”という言葉を信じて歯を食いしばりながら試行錯誤しております。そしてこれからも先生のこの言葉を胸に刻んで精進していきたいと思っています。
最後になりましたが、ご支援をくださった慶應義塾維持会に関わる全ての方々に心より御礼申し上げます。
改めて慶應義塾維持会の益々の御発展を心よりお祈り申し上げます。

奈良県出身 経済学部1年(2021年度)


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