維持会奨学生からのメッセージ ー埼玉県出身

埼玉県出身

この度は、慶應義塾維持会奨学生に採用して頂き、心から感謝しております。私の育った家庭の家計状況は残念ながらそこまで余裕のある状態になく、それゆえ大学生活は常に不安と隣り合わせにありました。少しでも経済的な負担を軽減させるために私自身、アルバイトは既に行っていたのですが、学生である以上限界があり、また本来勉学に当てるべきである時間を別のことに費やしているという罪悪感を覚えておりました。ですが今回、奨学生に選んで頂けたことで、より多くの時間を学業に注ぎ込むことが可能となり、自分の進みたい進路への希望が見えてまいりました。
現在私は法律学科の研究会の一員として憲法問題の中でも人権分野を専門に勉強させて頂いております。元々の私の所属学科は政治学科だったのですが、日吉キャンパスで開講されていた憲法総論を受講し、政治と法律は深い相関を有しており、どちらか片方を学んだだけでは、学問を修めたとは言えないのではと感じたため、三田キャンパスに移動してからは、憲法を中心に本格的に法律の勉強を開始しました。研究会に所属する同期との議論を通じて感じられたのは、学部として同じ法学部に割り振られていたとしても、政治学と法律学とでは、同一の社会課題に対して異なる答えを導き出すことがあり、現実世界においても、そうした社会課題は世論を二分するような判断の難しい問題である場合が多いということです。
私の将来の夢は、こうした社会課題に対して法律学と政治学の両方の知見を持って解決を図る事の出来る法曹になることです。もちろん私達の生きる社会は様々な主義や思想、思惑が複雑に絡まって出来ており、こうした社会課題の解決は決して一筋縄では行かないと考えておりますが、幸運にも学びの機会を頂けた、恵まれた環境を与えてもらった者の責務として、社会全体の、ひいては自身を成長させていただいた慶應義塾への恩返しを少しでも行いたいと考えております。

埼玉県出身 法学部3年(2023年度)


この度は、慶應義塾維持会奨学金の奨学生として採用してくださり、誠にありがとうございます。
2019年に父が病で急逝してから、私の家庭は母子家庭で、奨学金の支援なくしては医学部の学費を賄うのは困難な状況です。また、母は1年ごとの契約社員として働いていて不安定な雇用なので、学費と将来に対して不安を感じていました。しかし、前年度に引き続き今年度も慶應義塾維持会の奨学生として採用していただいたことで、不安が軽減されました。地方出身者優先の中、埼玉県の高校出身にも関わらず推薦してくださった維持会の皆様に家族共々感謝申し上げます。このご支援を有効に活用できるよう、今後も一層精進していきたいと思います。
私の将来の目標は、現時点で2つあります。1つ目は、患者に寄り添える医師になることです。病の診断だけでなく、コミュニケーションを通して患者の心情・状況を把握し、それに合った治療ができるような医師になりたいと考えています。それにより、患者が病院に通いやすく、病気の早期発見ができる環境作りに貢献したいです。2つ目は、臨床医として経験を積んだ後、医系技官となり、より良い医療制度を確立することです。具体的には、医療制度を整えることで生活習慣病・伝染病・難病に苦しむ人々を減らすことや、介護制度・保険制度を変えて少子高齢化に適した社会作りに貢献すること、国際機関と連携して国際的な公衆衛生に貢献することなど、様々なことに興味があります。このような将来の目標を達成するため、5年次の臨床実習では海外の病院で学びたいと考えています。海外の医療事情や文化に触れ、日本と比較したり、他国の医療従事者とコミュニケーションを取ったりすることで自身の視野を広げていきたいと思います。しかし、それに参加するためにはTOEFLで高得点を取る必要があるので、現在は授業の復習や部活動・アルバイトを両立しながら英語の勉強を少しずつ進めています。自身の掲げる目標を形に出来るよう、これからも邁進していく気持ちです。
最後になりますが、慶應義塾維持会の奨学生に採用していただきましたことに改めてお礼を申し上げますとともに、慶應義塾維持会の益々のご発展と皆さまのご多幸をお祈り申し上げます。

埼玉県出身 医学部2年(2023年度)


この度は、慶應義塾維持会奨学金に採用いただき誠にありがとうございます。維持会の会員様に感謝を申し上げると共に、首都圏以外の方が優遇される中、東京都出身の私を選出して頂いた事に心より感謝申し上げます。
私は母子家庭で育ちました。中学受験、高校受験を経験しており、大学進学までの受験費用は主に母の収入で賄って来ました。しかし、大学入学後から徐々に経済的に厳しい状況が続き、理工学部への進学で家計に大きな負担をかけていることがわかりました。私はこの状況を鑑み、学業と学問への探究の時間を確保しながらも、以前から興味のあったダブルディグリーの留学を実現するために、家計を助ける方法はないかと考え、今回思い切って奨学金に応募いたしました。
理工学部のダブルディグリーは、大学一年生の時、フランス語の先生の勧めで知りました。その方は留学のサポートもしており、話を聞くうち自分にもチャンスがあり、掴むのは今だと思い留学への応募を決意いたしました。
留学の目的は2つあります。ひとつは語学のレベルを高めること、もう一つは学生時代に海外での経験を積み、自身の価値観に広がりを持たせることです。私は以前から英語、フランス語の勉強を続けており、検定試験にも積極的に取り組んでいます。しかし、いざ会話となると文法、発音など様々な要素に気を遣ってようやく拙い文を伝える程度です。ネイティブの様に話している友人を見ると、自分もあのように話したいという気持ちが増します。そのために、海外で生活することが必要だと感じ、同時に留学の目的に相応しいと感じました。また、フランスでの生活、全くバックグラウンドの違う新しい友人との出会いなどを通じて、一度も日本以外で生活したことがない私がどのように成長するのか。これを楽しみ、糧にすることも目標だと考えています。
この留学は学部3年生のものなので、あと1年準備期間があります。そこで、今私が取り組んでいることは、週3日のフランス語の授業、そしてこの夏フランスでの3週間の語学研修です。語学力、フランス文化の理解を深め、心身共に成長して万全の体制で人生初の留学に挑みたいと考えています。留学で得た知見と発想を武器に、日本に戻り、社会に精一杯貢献して参ります。
改めてこの度は私を選出してくださり、誠に有難うございます。機会に恵まれたことへの感謝を胸に、将来の社会を担う人材に成長して参ります。

埼玉県出身 理工学部3年(2023年度)


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