鳥取県出身
このたびは、私の学業と研究に対する温かいご支援をしていただき、心より御礼申し上げます。今回奨学金をいただけたことで、より一層研究に打ち込むことができます。
私の研究室では、私以外は実家から通ってくる人ばかりで、関東に住んでいる人の話を聞きながら、出身である鳥取との環境の違いを知ることが多いです。特に教育面での格差が大きいことがわかり、慶應義塾で学べることへのありがたみを日々感じています。
昨年度から体育科目を積極的に受講しており、今学期は水泳と自動車の授業を履修しています。日吉の学生から三田の大学院生まで、様々な学部、年代の人々と交流することができて、後輩からは若い刺激をもらい、先輩方からはそれぞれの研究分野のお話をしていただけるので、非常に学びのある時間を過ごせています。また、慶應協生館のプールは非常に設備が良く、授業で使用できることに毎回驚かされるほど素晴らしい環境です。
学部4年になり、研究室に配属されてまだ間もないですが、経験豊富な先輩方の的確なアドバイスや指導教員の先生のご指導を受けながら日々の研究を進めていく中で、少しずつ慣れてきたのかなと感じています。私は今年からはじまった脳波装置を用いた研究を行っており、英語論文を読みながら実験方法の確立に取り組んでいます。先日、他大学の教授と研究の打ち合わせをする機会があり、その際に私の取り組みを褒めていただきましたので、非常に高いモチベーションを持って研究に取り組めています。将来的には、国内外を問わず学会に積極的に参加し、新しい情報と経験を獲得することができたらと考えています。
このような学びに経済的な不安なく、真っ直ぐに取り組むことができるのは、維持会の皆様のおかげであります。研究成果により、社会をより良い方向に導けるように今後も努力を続けていく所存です。
最後になりますが、改めてご支援いただきましたことに深く感謝申し上げます。維持会奨学生として誇りを持って大学生活に努めます。
鳥取県出身 理工学部4年(2023年度)
この度は、私を慶應義塾維持会奨学金2021年度採用者に正式決定してくださり、誠にありがとうございました。
さて、私の今後の学業および学生生活の目標ですが、まず学業について、漠然としておりますが、私は大学院に進学することを目標にしております。しかし未だ研究分野についてこれといったものは定まっておりません。それは、私は理工学部物理情報工学科に所属しており、そこでの授業を通じて電磁気学、制御工学、光工学、計測工学といった多岐にわたる分野に現状興味を持っており、まだ1つに決められないでいることが理由です。ただ、これら関心のある知識を会得することが私は好きであることは確固として言えるため、先述のように大学院まで進み、勉強したいと考えております。
加えて学生生活の目標としては、趣味の範疇になりますが今生活している関東をもっと見て回り、私の知らない世界を学びたいと思っております。元々私は高校卒業まで鳥取県で育ったのですが、田舎故に電車もなく、生活圏はほとんど自動車で20分以内に移動できる程度の狭いものでした。その後浪人生となり、京都府の予備校に通い始めたのですが、そこでは交通網が地元と比較して発達しており、1人で移動できる範囲が大きく広がりました。そこで休みの日に大阪に幾度か出かけたのですが、そこで目にした景色は実際に見たことがなかった多様な人種の人々、大阪城、淀屋橋、四天王寺といった歴史的建造物、活気に満ち溢れた梅田や難波といった都心地域であり、まるで別世界に来たような気分になり、自身の世界観が大きく更新されたように感じました。そこで自分の過ごしてきた世界の狭さを知り、さらにそれらの溢れる東京都を中心とした関東に出てみたくなり、大学進学でここまでやってきたという過去があります。加えてこれらの新たな価値観を得るには、社会人になる前の潤沢に時間のある学生時代が最も余裕があり適していると考えているため、関東で見聞を広めるのを学生生活での目標としています。
最後になりますが、これからも慶應義塾維持会奨学金2021年度採用者としての自覚を持って学生生活を送ろうと思います。改めまして、この度はご支援くださりありがとうございました。
鳥取県出身 理工学部3年(2021年度)
このたびは奨学生に選んでいただき誠にありがとうございます。家計が急変し学問の継続が危ぶまれていた折に、このようなご支援をしていただける機会に恵まれ、慶應義塾維持会の皆様への感謝と、経済的な不安が取り除かれた安堵で胸が一杯になりました。
今後益々自身の専攻する国文学を真摯に学んでいく所存です。今現在は国文学の門戸を叩いたばかりで、先生方の深奥な研究と膨大な知識が詰まった授業を懸命に吸収し、拙いながらも自分なりに思考を巡らすことに努める学生生活を送っています。そこから享受することは大変新鮮で、計り知れない奥深さに圧倒されます。人間は常に清く正しく美しい存在ではあり得ず、残酷さや醜さ、嫌悪を孕みます。その人間を大本として生まれる文学を学ぶのは時に苦しく、不可解で、悩ましく思えたりもします。しかしそこに向き合い考え続けて初めて見えてくるものは、やはり尊く、他の何物も匹敵しません。私はここに学問の魅力の根源を見ます。このような心境に至る経験が、私の学びに対する姿勢をかなり強固にしてくれました。そして今後の大学生活は、慶應義塾維持会の皆様からのご支援で成り立つことができるものですので、非常に身が引き締まる思いが致します。これからも実直に、地道に、学問を深めて参ります。
上記のような修学を経た先に私が目指すのは、出版社で編集者として働くことです。小学生の頃から断続的にではありますが思い描いていたことで、大学に至った今、その思いはかなり重層性を持ちました。私は本に支えられ、助けられたことが多々あったのだとつくづく感じます。言葉や知識を学び取るのは勿論、受験小論文の土台作りで読み漁る中、自分の視野が広がっていく喜びを得ました。何も考えたくないときは別の世界に浸れました。あの作品のあの登場人物の生き方を思い出し、へこたれそうな自分を鼓舞したことも一度や二度ではありません。辛さや悲しさも、ずっと前に読んだ小説の主人公への共感に変わり、心の慰みになりました。本は人生の一助です。人を支える本を生む作家の方々を、私は編集者として支えたいです。その実現を志し、今の私は精一杯大学生活に取り組んでいきます。
このたびは奨学金のご支援をしていただきまして、誠に感謝申し上げます。
鳥取県出身 文学部2年(2019年度)