維持会奨学生からのメッセージ ー山口県出身

山口県出身

今年度も、慶應義塾維持会奨学生に採用していただき、誠にありがとうございます。一年次から引き続き本奨学金をいただけますことに、家族一同、心より感謝申し上げます。
私の弟が患っている起立性調節障害の影響で、母は安定して働くことができない状態が続いております。父は正社員として働いていますが、家庭の収入は多くなく、昨今の物価高はさらに家計を圧迫しています。私は一年次から継続している塾講師のアルバイトに加え、昨年から飲食店のアルバイトを始めましたが、薬学部のカリキュラム上、講義や実習・課外活動と、アルバイトの両立は身体的、精神的な負担となっておりました。アルバイトを通じて、今しかできない経験をさせていただいている一方で、本来最優先で取り組みたい勉学に集中できないという問題に直面しておりました。そのような状況で、維持会の皆様からのご支援は、金銭面でも精神面でも非常に大きな支えとなり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
昨年度から現在も、日々の基礎実習を通して実験する上での正確性や再現性という視点を学び、独立自尊の精神のもと、医療人としての自覚と責任を痛感する日々を過ごしております。また、昨年度から所属している部活動の副代表に任命していただき、イベントの運営や広報活動に特に力を入れて取り組んでいます。今後予定されている複数の学祭への出演においても、全員が満足して円滑に活動できるように日々模索しております。
将来は、薬剤師免許取得後に、病院薬剤師としてチーム医療に携わりたいと考えています。小学生の時から変わらず抱いてきた夢を実現するために、一年次から積み重ねてきた知識をさらに定着させ、実践する能力へと応用できるよう、さらに自己研鑽に励んでまいります。人間らしい医療にこだわり、将来的には専門薬剤師や認定薬剤師の資格取得、さらには地域医療での健康増進も視野に入れ、今できることに全力で取り組んでいきたいと思っています。
最後になりましたが、慶應義塾維持会の奨学生に選んでいただいたことに改めて御礼申 し上げます。この御恩を忘れずに、今後も慶應義塾維持会奨学生の名に恥じぬよう努力を続け、慶應義塾、社会の発展に貢献できるよう精進していく所存です。

山口県出身 薬学部3年(2025年度)


この度は、慶應義塾維持会奨学生に採用していただき、家族一同大変感謝しております。
いただきます奨学金は、全額学費に充てようと考えております。
私は幼い頃より「学ぶ」こと全般に強い興味があり、特に数学、情報学や社会科学など、抽象的な理論と具体的な現象を自在に行き来できる学びの力に魅せられてきました。中学、高校と進むにつれ次第に人工知能の理論やそれを現実に応用することに興味を持ち、将来はこのような職につきたい、と思うようになり、その最高峰である慶應義塾大学の理工学部に進学しました。
入学後はまず、教授の方々の広く細やかな知見と深く鋭い洞察に驚かされました。誰も彼も、1つの視点だけで物事を見ること無く、ときに分野すら異なる領域から同じ問題に向き合うという姿勢や、身近な例から思考を深めていく経験は自らの視野を大幅に広げるとともに、自らの将来の目標をより具体的にするきっかけとなりました。学部1年生という時間は、学べば学ぶほど、もっと学びたい、もっと知りたいという、将来へのステップアップを感じさせる1年間であるとともに、AIをより身近で便利なものに、具体的には世間話のように抽象的な会話から具体的な対象を推定できるAIを開発したいという自らの将来の目標を定めるきっかけとなるものでした。
しかしながら、私の家庭は決して裕福とは言えず、さらに20年のコロナ禍により、父の勤める会社も打撃を受け、時間は経ったもののいまだに収入が回復していない状況でした。また、母も重度のアレルギーにより、とても働くことがままならない状況です。そして、私は実家の山口よりも物価の高い関東で一人暮らしをしなければならず、いくら切り詰めても家賃や食料費、さらに毎年の学費により、両親にさらなる負担を強いている状況でした。
そんな中、慶應義塾維持会の皆様からの温かいご支援をいただけるというお知らせをいただき、私は感激いたしました。すぐにこのことを両親に伝えたところ、両親も金銭的な負担が軽減されたためか、喜ぶとともに安堵された様子でした。
今後はより一層勉学に励み、幅広い学問分野に興味を持つという自らの持ち味を活かしながら、数理科学科で学び、将来の大学院進学、その先へと邁進する所存です。末筆ながら、重ねて慶應義塾維持会の皆様からの温かいご支援に厚く御礼申し上げます。

山口県出身 理工学部2年(2024年度)


この度は、慶應義塾維持会奨学生に採用していただき、誠にありがとうございます。昨年度に引き続き本奨学金をいただけますことに、家族一同、心より感謝申し上げます。
私の弟は、起立性調節障害という病気を患っており、体調が不安定である上に明確な治療法もないため、看病をしている母はいつ働き始められるかわからない状況です。父は正社員として働いていますが、家計の収入は多くありません。私自身も、今年度から本格的に実習が始まり、十分にアルバイトができず、一人暮らしにかかる生活費や家賃で家計へ負担をかけてしまっていることに不安を感じておりました。このような状況下で、本奨学金をいただき、学業を継続できることに大きな喜びを感じております。
昨年度は、上京して不安な気持ちだった私も友人や先輩に恵まれ、独立自尊の精神のもと、新たな環境でアルバイトやサークル活動に励み、学業にも専念できた一年間となりました。一般教養科目では、他学部の人と関わることで自分とは異なる価値観を持つ人との交流を深め、専門科目では、薬学の基礎を学ぶとともに医療人としての在り方を考えることができました。
今年度は2年生に進級し、芝共立キャンパスでより専門的な薬学の知識を学ぶだけでなく、実習を通して実践的な技術を学んでいるところです。春学期前半に行った有機化学系の実習では、有機化合物の合成と同定の難しさを痛感しつつも、他者と協力しながら問題を見つけて考察し、解決へ導く面白さを感じております。
将来は、薬剤師免許取得後に、病院薬剤師としてチーム医療に携わりたいと考えています。人工知能の発達により、様々な職業がロボットに奪われるのではないかと危惧されていますが、私は人間にしかできないことにこだわり、患者とその家族を第一に考える医療人として医療に貢献していきたいです。在学中は、実務実習の中でコミュニケーション能力を培ったり、難治性の疾患に関わる薬物動態学や臨床薬学に関わる研究をしたりして、将来の自分に繋がるよう、日々学び続けいていく姿勢を大切にしたいと思います。
最後になりましたが、慶應義塾維持会の奨学生に選んでいただいたことに改めて御礼申 し上げます。この御恩を忘れずに、今後も慶應義塾維持会奨学生の名に恥じぬよう努力を続け、慶應義塾、社会の発展に貢献できるよう精進していく所存です。

山口県出身 薬学部2年(2024年度)